資源有効活用
再資源化の取り組み
環境省が推進する資源循環型社会を実現するためには、再資源化への継続的な取組みが重要となります。
当社における使用済み製品の再資源化率の推移を(図1)に示します。リサイクル技術の改善により2014年度まで着実に向上した再資源化率は、その後90%程度で安定して推移しました。2019年度から、リサイクルが困難な素材が増加したため悪化しましたが、引き続き改善に取り組むとともに、プラスチック回収品の再生用途開拓、移動運搬が困難な低濃度PCB汚染大型変圧器の現地洗浄処理、太陽光パネルやリチウムイオン電池のリユース・リサイクル技術の活用拡大など、廃棄製品に適したリサイクル技術の開発を行うことで、廃棄物をより効果的に再資源化する取組みを進めていきます。
図1
受入資源 (廃棄物) の再資源化率の推移

高度選別施設を導入した新洗濯機ラインの稼働
2022年4月に「プラスチック資源循環法」が施行され、増々サーキュラーエコノミーが促進されています。また、最近では再資源化の際、カーボンニュートラルも推進することが求められるようになり、2025年2月に「再資源化事業等高度化法」が施行されました。
当社においても再資源化率が向上する高度選別施設を導入した、新たな洗濯機処理ラインを2024年10月より稼働しました。(図2) 本ラインは従来とは異なり、前処理〜破砕〜選別を一体化して、洗濯機を鉄・アルミ等の金属や各種プラスチックへと選別します。本ラインによるプラスチック再資源化率の向上が、カーボンニュートラルへの貢献にもなります(バージンプラスチック材製造よりも少ない温室効果ガス排出量で再生プラスチック材を製造可能※)。今後も当社は、資源循環および地球温暖化防止の促進に貢献していきます。
令和4年度(第2次補正予算)二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(プラスチック資源・金属資源等の脱炭素型有効活用設備等導入促進事業)に係る補助事業において、「省 CO2型プラスチック高度リサイクル設備導入事業」として採択されました。
図2
洗濯機処理ライン

太陽電池モジュール診断サービスの提供
台風や水害など罹災により発生する廃太陽電池モジュールの中には、まだ再使用(リユース)が可能なものが多く、その診断方法が重要となっています。令和3年5月環境省発行「太陽電池モジュールの適正なリユース促進ガイドライン」では、太陽電池モジュールのリユースを推奨するとともに、診断方法のガイドラインが提示されました。
当社は、工場出荷検査相当の精緻な検査から、環境省ガイドラインに準拠したリユース品の診断まで、お客様の要望に合わせた診断サービスを行っています。今後も診断サービスの提供を通じた、使用済み太陽電池モジュールのリユース促進により、資源の有効活用に貢献していきます。
図3
太陽電池モジュール 診断サービス例


