土壌・地下水の環境調査及び対策、埋設廃棄物処理

土壌・地下水の環境調査及び対策の事業について

当社は、土壌・地下水環境を保全して快適で安全な生活環境をつくるため、東芝グループの一員として土壌・地下水の環境調査・対策事業を行ってきました。1989年に発足した東芝 環境技術研究所の技術を継承し発展させた株式会社テルム(1993〜2015)の時期を経て、土壌汚染対策法の施行前から土壌・地下水環境に係る調査・汚染対策を長年にわたり実施しており、幅広い経験・実績を有しています。

土壌汚染対策法をはじめ、各地方自治地の条例・要綱、さらにダイオキシン類対策特別措置法、油汚染対策ガイドラインに係る、土地履歴調査から土壌汚染状況調査、浄化対策工事までの一連の流れを、お客様のニーズに合わせたご支援、コンサルティングを含め、最適な設計・計画・施工の一貫したサービスの提供を行います。特に稼働中や化学物質を使用していた工場・事業所の調査・対策、さらに区域指定解除のための浄化・対策を得意としています。また、土壌分析については、独立した計量証明事業所を併設しており、正確で迅速な対応が可能です。

当社は、土壌汚染対策法に基づく環境大臣指定の指定調査機関(2003-3-1027)として登録しています。指定調査機関の情報開示・業務品質管理に関するガイドラインにより詳細な情報を公開しています。

調査・対策業務に関してISO 9001、ISO14001,OHSMS18000認証を取得しており、品質、環境、安全について継続した維持・向上に努めています。また、担当者の技術向上に努め下記資格の取得を奨励しています。

土壌環境調査・対策と関連資格

図:土壌環境調査・対策と関連資格

土壌汚染対策法の施行後、土壌汚染状況調査・対策(措置)の実施はかなり進みましたが、一方、土壌・地下水汚染が見つかると単なる環境汚染の問題を超えて、土地利用の制限、不動産価値の低下、資産除去債務、ブラウンフィールド等の経済的な課題、さらに住民の方々、地方自治体を含む多くのステークホルダーに関連し、風評の影響等、社会的な問題として顕在化するため、その影響は非常に大きくなっています。また、平成22年に施行された改正土壌汚染対策法は、さらに複雑となり最低限守らなければならない遵法的な計画・施工においても、十分な専門的知識・経験が欠かせません。申請や報告でも混乱が生じやすくなっています。そのため、当社では、単なる調査・対策の計画・実施だけではなく、お客様からお聞きするニーズから、達成すべき目標地点を抽出し優先順位を考慮して、それに向かって進む手順をリスク含め複数提案し、お話をしながら最適な工程を決め、計画書を作成し提示いたします。

土壌環境調査により基準不適合土壌が確認された場合、基本的に土壌・地下水の汚染対策(措置)が必要となります。土壌汚染対策法の目的は、土壌汚染の状況の把握、土壌汚染による人の健康被害の防止に関する措置等の土壌汚染対策の実施を図ることにより、国民の健康を保護することとされています。そのため、汚染土壌をコスト・時間の掛かる掘削除去をしなくても良い場合が多くあり、地下水を定期的にモニターすることで拡散していないことを確認することで良い場合もあります。また、土地の利用方法、コスト、時間等お客様のご要望、ステークホルダー(地域住民、行政)の影響等により制限や追加が生じることもあります。さらに応急的な拡散防止対策、要措置区域から形質変更時要届出区域への指示措置、恒久対策、区域解除を目的とした汚染土壌の除去対策等、想定する対策後の状況により措置方法の選択が異なります。

当社では、土壌汚染対策法施行前の1993年から多くの汚染土壌対策を実施してきました。その間には、多くの問題に遭遇し対応していく中で課題も見え克服してきました。その実績・経験を応用して、地歴調査、土壌汚染状況調査の結果から把握できる対象地の状況や対策対象物質、法・条例等の遵法対策、工期、コスト等の対策仕様、リスクコミュニケーションを含むステークホルダー対応等を総合的に解析し、最適な土壌・地下水汚染対策の設計・計画・施工が可能です。特に稼働中の工場や土壌汚染対策法施行以前に行われた対策の補完、さらに措置完了への方向づけ等については経験・実績が豊富であり、お任せいただければと思います。

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土壌・地下水の環境調査及び対策のプロセス

2003年の土壌汚染対策法制定以前の1993年から土壌・地下水の調査・浄化事業に取り組んできた当社では、豊富な経験と実績をベースに、これらに関する調査から対策の提案・実施、事後の監視までの一連のプロセスをワンストップで提供し、行政・住民に対するスムーズなリスクコミュニケーションもサポートします。

図:調査・分析・浄化のプロセス

(1) 調査発生 (2) 地歴調査 (3) 概況調査 (4) 詳細調査 (5) 対策方針・計画の策定 (6) 対策の実施 (7) 監視・サポート

① 調査発生

土壌汚染対策法(第3〜5、14条)や各自治体の条例で定められた調査はもちろん、土地売買や土地の汚染リスク評価の際に必要な自主調査にも対応します。

② 地歴調査

周辺住民や関係者に対する聞き取り調査、古地図・登記簿などの資料調査、現地踏査などの結果からあらゆるリスクを判定します。

図:現地踏査
現地踏査

③ 概況調査

土壌ガス調査(VOC)、表層土壌調査(重金属、農薬)などで汚染の有無を調査。当社の各種分析装置を活用して迅速に分析・評価し、お客様にレポートします。また、「PCB簡易分析キット」など簡易分析技術により、現場でのスクリーニング検査が可能です。さらに、放射線測定にも対応します。

写真:表層土壌調査
表層土壌調査

写真:土壌分析
土壌分析

写真:放射線測定(平均空間線量率)
放射線測定
(平均空間線量率)

④ 詳細調査

概況調査で汚染が判明した場合、ボーリング調査により汚染範囲の絞り込みや地下水汚染の有無を調査します。また、トリータビリティテスト(浄化方法設計のための調査)を実施します。

写真:ボーリング調査
ボーリング調査

⑤ 対策方針・計画の策定

周辺環境への影響、経済性など、さまざまな要件を考慮し、最適な浄化対策プランを策定し、お客様に提案します。

⑥ 対策の実施

法・条例で定められた全ての措置・対策に対応が可能で、以下の主な実績があります。また、埋設廃棄物の処理にも対応が可能です。

掘削除去

汚染土壌を掘削し、処理施設に運搬。適正な措置により、区域解除が可能です。

写真:掘削除去工事
掘削除去工事

鉄粉法
土壌浄化用鉄粉を汚染土壌に混合し、有機塩素化合物を還元的脱塩素プロセスで無害化。また、鉄粉を用いた透過性地下水浄化壁の設置にも対応します。

写真:土壌浄化用鉄粉の混合
土壌浄化用鉄粉の混合

写真:透過性地下水浄化壁の設置
透過性地下水浄化壁の設置

原位置封じ込め
汚染土壌を鋼矢板などの遮水壁で囲み、上部はコンクリートやアスファルトで覆い封じ込めます。
※有害物質を除去しないため、区域指定の解除要件とはなりません。

汚染土壌を掘削し、処理施設に運搬。適正な措置により、区域解除が可能です。

写真:原位置封じ込め
原位置封じ込め

揚水処理

汚染した地下水を汲み上げ、活性炭や曝気により汚染物質を除去します。

写真:地下水浄化システム
地下水浄化システム

⑦ 監視・サポート

対策(工事)実施後はその効果を検証。継続的なモニタリングにも対応します。また、要措置区域等の解除や各種行政手続きもサポートします。

他の注力技術の紹介

油汚染土壌調査技術「抽出比濁法」

土壌中の油汚染の有無を評価するTPH試験ではGC-FID法が普及しています。しかし、GC-FID法は、ラボ分析のため現場での油分定量ができません。そこで当社では、GC-FIDによって油種を特定し、現場では簡易キットによる「抽出比濁法」を行います。これにより、掘削などの作業と並行して油分の定量が可能なため汚染土対策の効率化が図れます。

写真:抽出比濁法簡易キット
抽出比濁法簡易キット

環境にやさしい浄化技術「バイオレメディエーション」
バイオレメディエーションは、有用微生物などに栄養を与え、活性化させることによって、土壌や地下水中の汚染物質の分解を促す浄化技術。従来の拡散防止や除去手法とは異なり大規模な工事や薬剤投入が不要なため、環境負荷の少ない技術として注目を集めています。以前からこの技術開発に注力してきた当社では、現在、現場での適応を積極的に推進しています。

写真:バイオレメディエーション

写真:バイオレメディエーション
土壌中に生息している有用微生物に栄養源を与えて、
活性化させることで汚染物質の分解を促進

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土壌汚染対策法に係る届出諸手続きの支援

事業活動継続中に特定有害物質の製造、使用又は処理する施設の使用の廃止した場合、土地所有者が土壌汚染対策法第3条第1項ただし書きの手続きを行い、調査猶予を受けることができます。また、特定有害物質を製造、使用又は処理していた工場・事業所を廃止する場合は土壌汚染対策法第3条に基づいた手続き、更に一定規模以上の土地の形質の変更時(3,000m²以上)には土壌汚染対策法第4条の届出が必要となります。一方、自主的に土壌汚染の調査をした結果は、法に定める形質変更時要届出区域等に自主的に申請することもできます。(第14条)
このような場合には、届出書類の作成、行政対応の支援、遵法確認など土壌汚染対策法に係る届出の諸手続きについても支援いたします。また、汚染土壌が確認され指定された区域の解除までの浄化計画から実施、区域解除の報告・届出まで一貫した支援が可能です。

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サスティナブルな措置の提案

土壌・地下水汚染の浄化に際し、アメリカやヨーロッパ諸国では、健康被害や環境対策以外に、環境面の負荷を低減しつつ、社会面、経済面を含めバランスのとれた継続可能な浄化対策の実施が進められています。特にコスト、温室ガス排出、廃棄物の発生量、電力使用量、浄化に伴う騒音・振動・粉塵問題など、トータルな環境・経済・社会面を考慮し、ステークホルダーを含む最適な浄化を計画・実施することが重要です。このような環境・経済・社会面を考慮し、最善の措置を選択することはサスティナブルレメディエーションSustainable Remediation(SR)と呼ばれています。当社ではステークホルダーとの繋がりを大切にし、環境・経済・社会面で最善な措置を提案する努力を続けています。

写真:SRイメージ
SRイメージ

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総合的な対策の提案

事業活動を行っていた工場・事業所敷地内の土壌には、いろいろなものが混じっている場合があります。たとえば、コンクリート片、木材、廃製品等の廃棄物や、焼却灰や医療廃棄物が混ざっていることもありました。それらが混じった土壌、廃棄物等を規制する法律として、土壌汚染対策法、リサイクル法、廃掃法があり、規制や対応の方法も異なります。当社では、土壌環境調査で発見された汚染土壌以外に、建物の解体や建設工事の途中に発見された汚染土壌や埋設廃棄物、さらにそれらが混在した現場などでも、適正及び遵法に、かつコスト、工期等のご要望を踏まえた分類、分別を含む対策の計画・実施が可能です。処分先の選定等の支援、行政への届出の支援も行います。
また、最近注目されている海浜部におけるふっ素、ほう素、鉱脈下流部の鉛、ひ素など自然的な原因に由来する土壌汚染についても、掘削土壌、盛り土を含め、特例調査、分析から適正な区分、処分までを提案します。

写真:各法規の関係図
各法規の関係図

写真:埋設廃棄物(廃棄物混じり土)
埋設廃棄物(廃棄物混じり土)

写真:ピット内埋設廃棄物の除去
ピット内埋設廃棄物の除去

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社外活動への参加

(一社)土壌環境センター、(公社)地盤工学会、(公社)日本分析化学会、(公財)日本適合性認定協会、(独)製品評価技術基盤機構などの委員会等に参加し、技術交流、新規知識の取得を行いながら、土壌汚染の問題意識の共有化、環境技術の標準化、ISO規格の提案など社会貢献にも取り組んでいます。

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